我が家のサンタクロースの気持ち

私の家には毎年サンタクロースが2回来ていました。

片方のサンタさんは、子供たちが寝静まってから来るのですが、もう一人のサンタさんは子供たちが起きている時間にやって来ていました。


そんなサンタさんが2回来る幸せな時間も一昨年で終わり、去年は一人しか来てくれませんでした。ついに「本当はサンタクロースはいないんだ」と一番下の子供が思ってしまったからです。

それでも、起きている時間に来るサンタさんは来てくれていました。

そのサンタクロースは、毎年毎年工夫を凝らして登場するらしいのですが、僕は見たことがありません。



そして今年。

一番下の子供も中学生になり、子供たちが起きている時間にやって来るサンタクロースは悩んでいました。

「中学生になってまだ続けるのか?」

「やめ時だよなぁ」

サンタクロースは誰にも相談せずに、決心しました。

「今年も行くこう!」

「例え子供たちが待っていなくても、待ってないくらいの方が!」


そう決めると、次はプレゼント選びです。

元々、寝ている間に来るサンタさんには、何が欲しいのかを手紙に書いてくれていたので、悩まなくても良かったのですが、こっちのサンタクロースは大変です。何をあげると喜んでくれるのか?

包みを開けた時に盛り上がるのか?

そんな事を想像しながらプレゼントを選びます。

サンタクロースはそんな時間が大好きでした。



そしてクリスマスイブの夜、今年は日曜日。

いつも僕が仕事から帰ってくる前にサンタクロースはやって来るのですが、今年は仕事が休みなので僕も家にいます。


テレビドラマ「陸王」見終わって、ふと、「走りに行ってくるわ」と言いながら立ち上がると、子供から「雨降ってるで」と、

その言葉に戸惑いながら「大丈夫!」とだけ言い残して自分の部屋に行き、「行ってきまーす!」と出かける挨拶をする。



その5分後ぐらいに、部屋に戻ると家族がざわついています。

そこには赤い紙袋に包まれたプレゼントがいっぱい!

「サンタクロースが来た」と、盛り上がっています。

「今年もサンタクロースと会えなかった〜」と、言いながら、「走るの早かったな〜」子供からツッコミが入りながらも、楽しい時間を過ごすことができました。



サンタさん、今年も来てくれてありがとう!

そして、

サンタクロース自身も行って良かったと心から思っている。

そんなクリスマスイブの夜でした。